病気と大震災。
大きな波を共に乗り越えた男たちが、タッグを組んで、シーカヤックステーションを運営します!
紀北町『道の駅紀伊長島マンボウ』のすぐ横の片上池を拠点に、シーカヤック体験を行っているゲンキさんがいます。
『小山ハウス』の森田渉さん(写真右)と、紺野祐樹さん(写真左)。
森田さんは1998~2000年にかけてシーカヤックで日本一周を成功させた、まさにこの道のプロ。
今年2月、拠点を片上池のほとりに移し、シーカヤックステーションとレストランをオープンしました。
新しくスタッフに加わった紺野さんは、東日本大震災の被災者。
宮城県でシーカヤックのプロショップとツアーガイドをしていましたが、震災ですべてのシーカヤックと自宅を失ってしまったのです。
そこで、奥さんの実家のある仙台に家族を残し、以前から交流のあった森田さんのところにやってきました。
しかし、紺野さんを三重に呼んだ森田さんも、震災前に病に倒れ、一時は記憶を失う状態。
当時、小山ハウスは閉鎖の危機を迎えていました。
そんな中、二人は、互いに支え合うように、かけがえのないパートナーとなり、新しい小山ハウスをスタートさせたのです。
「片上池は波があまりないので、お子さんやファミリーの方にオススメです」と、森田さん。
シーカヤック体験では、まずは陸上で漕ぎ方などカヤックの基本を教えてもらいます。
安定感があって、誰でも簡単に乗ることの出来る『シットオンカヤック』で片上池を散策。
細い水路に入っていくと、カニなども間近で見ることが出来ます!
初心者でもすぐ乗れるようになるそうなので、気軽に楽しめるのが魅力です。
この初心者向け体験のほか、経験者のためのシーカヤックツアーなども開催しています。
新しくなった『小山ハウス』内のレストランでは、地元の食材をたっぷり使った食事も楽しむことも。
オススメは、地元の魚を使った、自分で焼いて食べる干物定食。
もともと焼肉屋さんだったお店を改装して使っているため、ロースターは本格的です!
そしてもうひとつは紀伊長島名物を使った『マンボウカレー』。
他の海の幸もたくさん入った、シーフードカレーです。
さらに、この季節にオススメなのが、かき氷。
紀伊長島では昔からかき氷に寒天を入れるそうで、昔ながらの味を、子どもでも気軽に楽しめる値段で提供しています。
体験コースや施設が生まれ変わった小山ハウス。
森田さんの夢は、片上池にカヌーやカヤックがたくさん浮き、県内・県外からもたくさんの人が来てくれること。
ここの自然の中で、人と人とが純粋な出会をし、融合する場になってくれること・・・。
病と震災。
大きな波を乗り越えた紺野さんは、力強く、夢に向かって突き進みます!